子どもの育ちは「実行機能」から

今年の3月で10人ほどのお子さんがこらいずを卒業しました。すべての心配事がなくなったわけではありませんが、その子なりに集団生活に適応し、学習や生活に取り組めるようになり、「実行機能」がしっかりしてきたことから「こらいずは終わりでいいよ」と送りだしました。今回は、この「実行機能」について簡単にご紹介します。

「実行機能」とは子どもが日々の生活の中で身につけていく力の土台と言われています。あまり聞きなれない言葉ですが、簡単に言うと「考える・我慢する・切り替える・やり通す」といった、生活や学びに欠かせない力のことで、自分の行動や気持ちを調整する力の総称で す。これらの力は、学習面だけでなく、友だち関係や集団生活、日常の身支度など、あらゆる場面の土台となるもので、小学校入学(または低学年のうちに)ある程度身についてほしい力と考えています。(幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 文部科学省 HP)

ところが、成長の過程でこの実行機能がなかなか身につかないお子さんがいます。
そうなると、保育園や幼稚園、小学校でこんな心配が起こる可能性があります。
「先生の話や指示を聞いていない、従えない」
「気持ちが切り替えられず、思い通りにならないと泣く・怒る」
「順番が待てない、ルールを守れなかったり変えようとする」
「最後まで取り組めずに立ち歩いたり、違うことをしてしまう」
その結果、集団活動にうまく参加できなかったり、注意されたり失敗することが多くなってしまいます。このようなことが大きな困りごとにならないために、発達に心配のあるお子さんには、できるだけ早くから必要な発達支援を開始することが有効とされています。 こらいずでは、子ども一人ひとりの発達段階や課題に合わせ、遊びや課題活動の中で実行機能が育つような関わりを提供しています。少し難しくなりますが、実行機能の要素として代表的なものに、「ワーキングメモリ」(覚えておく力)「抑制機能」(衝動をコントロールする力)「認知の柔軟性」(切り替える力)があり、これらの経験・トレーニングが有効とされています。「実行機能」については、また機会を作って詳しく説明したいと思います。 (文:高木陽出)

どうして姿勢が崩れやすかったり、ゴロゴロしてしまうの?

みなさんは「筋緊張(きんきんちょう)」という言葉を聞いたことはありますか? 私たちの身体は無意識の間に 伸びたり縮んだりする筋肉の張り具合を調整して、姿勢を保ったり運動につなげるための筋肉の準備をしていま す。それが「筋緊張」で、姿勢を保ったり滑らかな動作には欠かせないものです。こらいずに来ている子どもたち の中には、この「筋緊張」が低いため、姿勢が崩れやすく座っていられなかったり、床に寝転がったりということにつながっていると思われる子が多くいます。今回は「筋緊張」を簡単にチェックできる方法をご紹介します。

<座った時>

1 骨盤が後ろに傾いていたり、背中が丸まっている


2 女の子座りを好む子が多い



<立った時>

1 おなかが前に突き出ていて腰が反っている

2 膝が後ろに反っている
3 偏平足(土踏まずが潰れていて踵が外側を向いている)

他には触ると筋肉が柔らかい、プニョプニョしているなどの特徴があり、転びやすかったりもします。 筋緊張は身体の特徴の一つのようなものなので簡単には改善しないのですが、ぐにゃっとした姿勢を改善さ せる方法は遊びを通して体を動かすことです。トランポリンや公園の遊具で遊んだり、親子で押し相撲などもお 勧めです。また、「姿勢が崩れやすくて座っていられない」というお悩みに関しては、机と椅子を工夫することで座りやすくなる場合があります。

HPより参照画像
HPより参照画像
1 おしりは椅子の後ろの位置、もしくは背中にグーの隙間がある
2 膝から下はまっすぐおろす
3 机とおなかの間はグーがひとつ入るくらいの隙間がある
4 肘を90度曲げたときに肘から手が自然にのる高さの机
5 椅子は足の裏が床にしっかりとつく高さ

特に足がしっかり床についていないと身体を支えるのが大変で姿勢も崩れやすくなるので足台を置くなどの工夫も大切です。それでも崩れやすい場合は傾斜台を使ってあげると背中が丸まりにくくなったり、椅子に滑り止めを敷いてあげるとお尻がずれにくくなったりします。それでもお尻がずれやすい場合にはちょっとした工夫を座 面にしてあげることもできます。

実は子どもたちはただ単にお行儀が悪かったり、しっかり座ることをさぼっている のではないかもしれませんね。 お子さんの姿勢が気になっている方は、是非一度お子さんの使っている机や椅子を見てみてくださいね!

椅子にできる工夫や、身体の使い方など、気になることがありましたらお気軽にこらいずスタッフにお声掛けくだ さい。

 

この投稿(こらいず便りweb)は、利用者向け「こらいず便り」をもとに、
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