保育所等訪問支援のご案内

●「保育所等訪問支援」とは? 
保育所等訪問支援とは、こらいずのスタッフが保育園・幼稚園、学校などに出向き、お子さんの様子を確認し、集団生活で困らないような手助けや支援を担任の先生方一緒に検討していくものです。大まかに以下の二つの支援を実施しています。
  1. <直接支援>
    集団場面でのお子さんの様子を観察し、必要があれば直接援助したり 助言します。
    また、集団場面で確認された課題をこらいずでの支援内容に反映していきます。
  2. <間接支援>
    担任の先生、保育士さんなどと面談し、お子さんの特徴、課題などを共有して、対応の方針を統一し、
    役割分担するなど、お子さんにとってより良い環境を作るために連携をしていきます。

●どのくらいの頻度? 
お子さんの状況にもよりますが、2ヵ月~6ヵ月に1回程度です。

 ●実施したことは親にも教えてくれるの? 
「保育所等訪問支援」を実施した場合、初回は必ず「保育所等訪問支援実施報告書」を作成し、それに基づいて説明します。2回目以降は適宜、面談の際にお伝えしています。

 ●費用はどのくらい?
 作業療法士等の専門職が対応した場合、1回の自己負担額は2000円程度になります。但し、幼児教育費無償化に該当するお子さんは交通費のみの負担になります (鷹栖町内の場合0~300円程度)。学齢児も、こらいずを月3~4回利用されている と一般世帯の利用者負担上限額になることから、実質の利用料は交通費のみです。

●利用するためには?
 ご利用いただくには、受給者証の支援内容に「保育所等訪問支援」の登録が必要です。 ご利用を希望される方、もう少し詳しく知りたい方は、こらいずまでご連絡ください。

さらなる成長を期待して! ご卒園・ご卒業、ご進級おめでとうございます。
と同時にこの春でこらいずも卒業となるお子さんたち には、寂しさを感じつつもこれからの成長を期待しています。
今年卒業する6年生は、手探りでこらい ずを立ち上げた時の1年生ということもあって特別な思いがあります。療育センター在職中からずっと 通い続けてくれた「Uくん」、「Kくん」と「Kくん」。こらいずの開設を予期していたかのように近くに引っ越してきた「Kちゃん」と「Kちゃん」絵にかいたようなやんちゃぶりだった「Sくん」と「Sくん」。 一人ひとりが個性的な魅力を持っていました。6年たって、それぞれしっかりしてきました。
よく親御さんに「10歳くらいになるとだんだん落ち着いてくるものですよ」と伝えるのですが、彼らがそれを証しています。
これからどんな青年になっていくのか楽しみに見守りたいと思います。
みんな、がんばれよ!

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新年あけましておめでとうございます

昨年5月に新型コロナが5類に移行し、インフルエンザの猛威もあって安心とは言えないものの、
なんとか元の生活様式に戻りました。今年は皆さまにとっていい一年でありますように。

子供の成長と反抗期

第1次反抗期(2~3歳) いわゆる「イヤイヤ期」
できないのに「じぶんが!」「じぶんで!」と反抗する時期。自我形成の始めで、自立へ向かう第1歩の時期と言われています。成長過程として大切な時期ですが、対応する親は大変で、子育てに悩み 始めることが多く親へのサポートが必要な時期です。

【中間反抗期の特徴】

1 )自分を正当化するために口答えをする
2 )自分の意思を主張するために反抗的な態度をとる
3 ) 注意されても聞かない 。自分の意志を貫こうとする
4 )親よりも友達を重視するようになる

 

子どもが口答えしたり反抗的な態度をとると、ついイライラして叱ってしまうこともあ りますね。でも、反抗によって意思表示をすることは、自分の価値観を確かなものとし、大人へのステップとして自我の確立のために欠かせないプロセスと言えるでしょう。親子でじっくり話し合う時間をつくり、子どもを温かく見守りながら親子で一緒に成長していけたらよいですね。

 

第2次反抗期(思春期 小6~中学生頃) 今回は省略

 

<昨年も各地で発達支援啓発講演をしました>
たかぎ発達支援室では保護者や保育士・教員などの関係者に向けた発達支援に関する啓発講演を行っています。


なぜかというと、子どもに関わるあらゆる大人が「子育て支援」「発達支援」という共通認識を持ち、幼少期からより良い育ちの環境を作ることがとても重要だからで す。
昨年は、「北海道光生舎」様(赤平)、「士別青年会議所」様をはじめ、規模の大小はありますが10か所以上でお話しする機会をいただきました。

特に、士別市での講演はYoutubeで 配信していただいております。配信は1月31日までですので興味のある方は期間内にご覧ください。

一般社団法人士別青年会議所様 youtube

 

また、コロナを言い訳に、お膝元の鷹栖町でなかなか実現できていなかった保護者様向け学習会として「ぽこあぽこ懇話会」「保護者研修会」を開始しました。
これには鷹栖町福祉課の皆さまから多大
なご協力とご助言をいただき開催に至りました。
改めて感謝申し上げます。

今後も様々な場面で情報を発信していきたいと思いますので、ご意見やリクエストなどございま したらご連絡ください。

 

 

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こらいずのお母さんが書籍を出版しました

こらいずを利用しているお子さんのお母さん「三上えり」さんが自身の経験をもとに執筆した書籍を出版されました。実はこのお母さん、看護師、心理カウンセラー、ヒ プノセラピストなど多彩な資格をお持ちの方で、「タッチケア」や「ヒプノセラピー」 の経験から「自分らしく生きていくことの大切さ」を綴られています。興味のある方は是非お読みください。また、子育てについての体験や思いを寄稿していただきまし たのでご紹介いたします。

<著書の紹介>
うつ病の母と30年間関わる中、うつ病家族として一番大切なことは「うつ病家族自身が自分らしく生きるということ」だと気づく。気づいたきっかけは、長男の出産を機に出逢ったタッチケアと、2021年に出逢ったヒプノセラピーだった。わが子を癒すためにはじめたベビーマッサージを10年続けてきたところ、自分自身を癒し愛することを実感。
また、ヒプノセラピストの養成講座で潜在意識の仕組みを学び「目の前にいる人は自分の潜在意識の現れ」という事実を知り深い衝撃を受けることに。身近な家族や関わるひとが自分の鏡だとするなら、私は「母に生んでもらったこのこころと体を思うままに使い、自分らしく幸せに笑顔で生きる」と決意。
本書では、うつ病家族が自分らしく生きていくことが、なぜ「うつ病」の方ご本人にとって救いとなるのか、そのからくりを私自身の経験を元に綴られている。


ひとはひとに癒される
Kindle版             104ページ   550円 
ペーパーバック版 152ページ 1466円

息子が幼稚園の年長の時、幼稚園の先生から一斉指示が通りにくいと言われました。上の子に比べて確かにあまり話を聞かないなとは思いながら子育てしてきましたが、男の子 だしこんなものかな、これもこの子の個性だと思ってきました。
ただ、小学校入学前の年だったのでそのことを聞いて焦りや動揺も少なからずありまし た。私自身の考え方の根本には、子どもがどこへ行っても過度な注意や叱りを受けることなく自分らしく進んでいくことを望んでいましたので、必要な支援を得ようと思いまし た。 こらいずさんの門をくぐり、就学前知能検査も受け、特別支援クラスも視野に入れて準 備をすすめてきました。 でも、どこかで皆と同じようにできないと息子を否定されているかのような気持ち、被 害的な気持ちもあり悩んだ時もありました。
それが、母親である私が自分自身を大切にしながらこころを整え続け意識を変えたこと、自分らしく幸せに生きる選択を決めたことで、状況は何ら変わらなくとも見える世界 や捉え方が変わり随分楽になりました。 そして『息子は息子のままでいい。生きてくれているだけで母ちゃんは幸せ。産まれてきてくれてありがとう』と心から思えるようになりました。
今、小学校2年生になる息子はことばの教室とこらいずさんの力を借りながら、のびのびと成長を重ねています。 子どもは、理解ある周りのサポートがあれば、のびのびと成長していけることも実 感しています。もっと言えば、大人ができることは、その子が生まれ持った芽を花咲かせ るように愛情の水を注いであげるだけで良いのだとも思っています。そうするには、お母 さん自身を大切にして満たしてあげることが先です。 だから、お子さんだけではなくお母さん自身を支える人たちがとても大切だと思ってい ます。 私は、こらいずさんでたくさん話を聞いてもらい力をお借りしながら支えられてきまし た。 お子さんの発達で悩み心のうちを話せないでいる方がいたら、ひとりで抱え込まず同じ 境遇の親御さんや、こらいずの先生方に相談しながらすすんでいっていただきたいと思っています。

三上 えり


「こらいず便り25号」は前号の発行依頼、ずいぶん間が空いてしまいました。
スイッチが入ると何時間でも仕事や作業を続けられるのに、やる気がわかないと後回しにしてしまう。
この「意欲のムラ」は子どもの頃からで、失敗しないためにいろいろ工夫してきましたが、完全になくなることはありません。
40歳を過ぎたころから「これって個性だからなぁ」と自分に言い訳していますw
「宿題をしない」と嘆くお母さんの訴えを聞きますが、実は子どもに限ったことではないんです。

 

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究極の発達支援は保護者支援

専門支援事業を委託いただいている市町村発達支援センターなどに赴くと、現地の先生 方から「医療を受診するよう保護者に勧めてほしい」と依頼を受けることが多くあります。これはどういうことかというと、例えばある子について、単に「発達の遅れ」だけではなく、「対人面」や「行動面」の特徴から自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動症(ADHD)などの神経発達症群の特性があるのではないかと、支援センターや保育園・幼稚園の先生方が感じている場合です。特に保護者がそのことを気づいていないか家庭では さほど困っていない場合、先生方が保護者に対してそのことを伝えると、その後の信頼関 係がぎくしゃくするのではと心配して切り出しにくい。そこで、医師にその子の特徴や診 断について判断してもらいたい、そのきっかけを私に作ってほしいということのようです。 何でも医療につなげればいいとは思っていませんが、このような役割は地域とは直接的 な関係の薄い者の方がいいのでしょうから、依頼された場合にはできるだけ保護者に伝え るようにしています。ただ、単に医療機関の受診を勧めただけでは保護者は困惑しあるいは不信に思うかもしれないので、そのお子さんについて長所、特徴、課題などできるだけ 丁寧に説明することを欠かさないよう心がけています。その際どうしてもASDやADHDなど 神経発達症について触れなければ核心的な理解は深まらないので、必要があれば神経発達 症に関する資料(紙芝居風にして用意しています)を見てもらいながら、こういった特徴ASDやADHDの特性と重なることを説明します。その際、下記のことについては特に注意して丁寧に説明するようにしています。
① 診断は医師がすることであって我々ができることではない
② 神経発達症の診断はインフルエンザのようにプラスorマイナスというものではない
③ 誰でも多かれ少なかれ神経発達症の特性は持っていて、生活や集団活動に影響するほ ど困っているかといった「程度」の問題(スペクトラム(連続体)という考え方)
④ 神経発達症の診断を受けたとしても、それがイコール「障害」ということではない 
⑤ 保護者を含めた関係する大人が共有してその子の特徴を理解し、できるだけ早くから 適切な関わり方をしていくことができれば、「障害」にすることなくその子らしく 育っていくことが期待できる
⑥ そのためにお医者さんに客観的に判断してもらうことは有用(睡眠リズムのこと、お薬のことなどが相談できることも含めて説明しています) 
親にしてみれば自分の子が神経発達症(発達障害)かもしれないと言われたらショックでしょうし受け入れがたいことです。しかし、保護者との面談の中で聞き取りをしていくと「落ち着きがない」「集団行動が難しい」「癇癪・乱暴な行動が多い」「こだわりが強い」など、一つひとつの困り感については「確かにそうなんです」となります。そこで 「お医者さんに診てもらって必要な医療と日常的な支援を助言してもらい、それを地域の先生方にも理解してもらって、いい子育て環境を作っていくことができれば、お子さんはもっと伸びていくと思いますよ」と伝えています。
場合によっては子どもに関わる時間よりも保護者と話している時間の方が長くなること もありますが、私は「究極の発達支援は保護者支援」と考えているのでこのことはとても大切なことです。ありがたいことに、このような面談をした親御さんの多くは「話が聞けて良かった」と前向きにとらえてくれているそうです。親にしてみたら、発達支援セン ター、児童相談所、医療機関などを利用するというのは気が重いことでしょう。その気持ちはよくわかります。だからこそ地域で身近に接している私たちは親御さんが子どものた めに前向きに判断し進めるよう支えていかなければいけませんね。

「発達障害の子どもの心と行動がわかる本」  田中康夫(監修) 東西社 より

いよいよ年末ですね。子どもたちにとっては冬休み、クリスマス、お正月と楽しみなこと がいっぱいでしょう。クリスマスイブにサンタさんからプレゼントをもらい、クリスマス にはお母さんからもプレゼントをもらうと張り切っている子もいるようです。サンタさん も大変ですねw  帰省や旅行に行かれるご家族もあるかと思います。道中気を付けつつ楽しくお過ごしください。

こらいずは、12/29~1/3までお休みになります。よいお年をお迎えください。

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PaintBARという場所づくり

隔週火曜日18:00−21:00 まちなかぶんか小屋にて   文:ナカジマヨシカ

どんなことをする場所なのですか? それにうまく答えることがいまだにでき ないのですが、短くまとめると「何か をみんなで作る場所」です。 初めてここを訪れてくださる方は(そ う言われても BARって書いてあるし、 お酒なんかも出てるのかしら)などと 思いながらおそるおそる扉を開けてく れます。 すると部屋のまん中のテーブルには毎 回「なにかの素材」が置いてあります。 何度か来てくれている方は「今回はこれで何かを作るのね」と素材に触れて感触を確かめます。初めて来られた方は「どーし よう来ちゃいけなかったのではないか …」そんな不安な表情を浮かべながらも「何をし て(作って)いるのですか?」と話しかけてくださる。しかしナカジマは来られた方みん なに答える「これを使って何かを作ろうと思っています。一緒に何か作りましょう」と、 来てくれた方みんなに同じことを言います。 何かを完成させることだけが目的ではな くて一緒に何かを作ろうと考えたり、ひとつの技や知識を共有したりする時間を一緒に 楽しみたいのです。 写真は先日古着を裂いて縄を作るということで遊んでみました。 できあがった縄から暖簾、かご編み、すいかを持ち運ぶロープ、お姫様ごっこのカツラからドレスまで。 年令も様々な方からの閃きがひとつのロープでたくさんの作品が産まれ、お互いの作っ たものをみてまた遊ぶことを楽しみました。 作りたいものが浮かぶまでジッと見ているだけでも良いし、ハッと閃いたものをどんどん 作ってもいい。結局は何をしていてもいい場所が PaintBAR です。 こどももおとなも気軽にふらりと遊びに来てください 事前予約、参加費不要です。

 平日の夜の時間なので参加が難しい方もいらっしゃると思います。
出張 paintBAR ができたらいいなぁと思い描きはじめているところです。
 なにより私が一番楽しんでいるもので。 
今回、トップ記事を執筆してくれたナカジマヨシカさん。 旭川市のマスコット「あさっぴー」を生み出したデザイナーさんです。ご存じのとおり「こらいずくん」もナカジマさんが生みの親なのです。  ナカジマさんの息子さんが幼児期のころから作業療法を担当していた縁もあって、こらいず立ち上げ構想の段階から協力していただいています。 そんなナカジマさんが今取り組んでいる ことを、多くの方に知ってもらいたいと記事をお願いしました。 興味のある方は参加してみては?

たかす特産トマトジュースができました

鷹栖町に農業を営みながら町議会議員もされている
舟根さんという方がいます。 鷹栖保育園父母の会を通じて知り合い、もう20年のお付き合いになります。
こらいず を開設した際も「第三者委員」を引き受けていただきご指導いただいております。 その舟根さんにお願いして、自家農園で収穫したトマトを使いトマトジュースを作っ てもらいました。 1本作るのに1kgのトマトを使うとかで、市販されている鷹栖町特 産のトマトジュースよりも濃くておいしいです。これを、こらいずに来ている子ども と家族の皆さんにも味わってほしいと、わがまま言って大量に作ってもらいました。
しかし!! 残念ながら利用者全員分にはなりませんでした。そこで、今回は幼児さんと 小学1・2年生にお配りします。 3年生以上は来シーズンまでお待ちください(ごめん なさい)。
すぐ飲んでもおいしいですが、1年ほどおくと熟成されていいそうですよ

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発達支援のプロポーザーを目指して

写真のアタッシュケース、専門支援等でおじゃましている地域の発達支援センターの皆 様はよくご存じだと思います。この中には、地域に出向いた際に現地で子どもを評価した り、学習・訓練をするための教材などが入っています。 文房具各種、食事道具、パズル教材、コイン・ビー玉、反対ことばカード、なぞなぞカー ド、SSTカード、プリント教材・・・。どれも目新しいものではありません。 もちろん、市町村発達支援センターには、もっと魅力的な教材が数多くあり、私が専門支 援で伺うと、子どもにあった教材や道具を準備してくれています。それを使わせていただ くこともありますが、初めて会うお子さんの反応をみながら評価内容を選ぶことが多いた め、その時になって「○○ありませんか?」なんてことになると、ただでさえ集中が続き にくい子どもにとって本来の能力を確認することが難しくなります。なので、自分の使い 慣れている道具を持参することにしているのです。また、このケースの中には、子どもの ための支援グッズだけでなく、保護者への説明のために作成した資料を入る限り詰め込 み、必要があれば時間をかけてご両親に説明するようにしています。 私がこれを持つようになったのには、過去のエピソードがありまして。もう、20年近く前 のこと、娘のお友達のお父さんが自動車販売店の営業担当者で、家族ぐるみの付き合いも あって自動車を購入することとなり、自宅に商談に来ました。車にこだわりが強い私は、 グレードやオプション、保険のことなど多くの注文を付けていくのですが、「それならこ れはどう?」と、黒くてでっかいビジネスバッグから、次々パンフレットや資料を出して 説明します。しまいには小さいパソコンとモバイルプリンターが登場し、数分で見積書が 出てきました。顧客の要望にすぐに応じ、納得できる情報やアドバイスを提案してくれる ことに「さすがプロだな~」と感心したものです。これが、出張用アタッシュケースのモ デルになりました。初めて会う、しかも一度切りかもしれないお子さんとその保護者に4 0~60分の限られた時間で、どれだけ納得してもらえる説明ができるか、更に発達支援セ ンターの先生がその後の保護者支援につなげられるか、保護者の悩みや疑問にその場で答 え、今後の子育てに自信が持てるような、発達支援のプロポーザー(提案者)を目指してい ます。

高校野球北北海道大会おもしろかったですね

息子が現役の高校野球球児ということもあり、今年の北北海道大会は注目してみていまし た。息子の高校は地区大会で敗退してしまいましたが、私の母校岩見沢東、娘達の母校旭 川東がともに進出したので、楽しみに球場に足を運びました。あいにくどちらも甲子園出 場とはなりませんでしたが、公立校なのに勝ち上がってきたのはすごいなと感心します。 プロ野球とは違った感動がありますね。


前号(21号)発行以降、どこに行っても「先生、体、大丈夫ですか?」とお気遣いいた だきます。ご心配をおかけして申し訳ありません。妻にも叱られ、スタッフに負担をかけ たことを反省し、少しだけ自嘲しているせいか、その後大きく体調を崩すことなく過ごし ております。

あたりまえの生活のありがたさ

「こらいず便りは毎月定期的な発行を目指します」としたものの、ぜんぜん定期的ではあ りません。
なぜかというと、読んでいただく皆さんに伝えたいことが見つかるまで、その 意欲がわかないのです(言い訳ですが…)。伝えたいことを見つけるには、特にすることも なく、のんびりできる時間が必要だったりします。なので、休みの日とか出張先のホテル の部屋で執筆することが多ります。そして、今回はどこで書いているのかというと、病院 の病室。今年に入って強い腹痛を繰り返すようになり、主治医から入院治療が必要と言わ れ、「仕事の整理がついてから」と少々ごねたものの、妻にもスタッフにもたしなめられ て外堀が埋まり入院することに。「ストレスが溜まってるんですね」と気遣いいただきますが、なんのことはない若い頃からの不摂生。酒・タバコは欠かすことなく、好きなラー メンは必ず激辛(くさびの閻魔辛ラーメンはただ辛いだけじゃなくて美味しいですよ 泣)、焼肉屋に行けばホルモン、ガツ、ミノばかり(まつのみ春光店が安くてうまい 泣)。胃腸に悪いことばかりで自業自得ですね。 そして、入院生活というと絶食に近い食事と点滴、コロナのこともあって制約も多く一日 が暇で。それでもわがまま言って個室を用意してもらったので、パソコンやプリンター、 書類を持ち込んで、ほかの患者さんを気にすることなく1日中パソコンに向かって仕事のような、かっこよく言えばテレワークの毎日です。看護師さんたちには親切にしていただいていますが、どこにも行けない、誰にも会えない毎日が続くとさすがにめげてきます。
「コロナに罹って隔離された人ってもっと大変なのかな?」と思ったりします。もっと言 えばウクライナの人たちは比べものにならないくらい苦しい思いをしているんだろうなと、暗くて寒い地下で食べ物も寝る場所もなく、いつ死ぬかわからない中で何日も何週間 も過ごさなければならない状況は想像もできません。 テレビの報道でウクライナの子どもたちが砂場で遊んでいる場面がありました。砂で山の ような塊を作ったと思ったら、その上に砂をボロボロと振り落として「バクダン」と言っ ていました。子どもの遊びにそんなことが染み入っているのかと思うと心が痛いです。一 日も早く子どもたちが普通の生活を、あたりまえの生活を送れるようになってほしいものです。 日本に住む私たちは、コロナがなかなか収束しないとか、値上がりばっかりとか、心配なことはいろいろあるものの、安全に暮らせているだけでも幸せなのかもしれません。家族がいるのがあたりまえ、子どもが育っていくのはあたりまえ、毎日が普通に過ごせるのはあたりまえ、そんなことでもありがたいことだなと、たまには思わなければいけませんね。
私・・・? そろそろ退院できそうな気がするんだけど、まだかな?



 『すごい左利き』 加藤俊徳 医学博士/「脳の学校」代表  ダイヤモンド社 
 左利きの人は全体の約10%と言われています。著書の筆者は右利きと左利きの人の脳の 使いの違いや、左利きの人の優越性、特徴を解説しています。脳科学研究者である筆者自 身も左利きで、子どものころは言語表現やコミュニケーションスキルの苦手があったそう ですが、それを克服してきたエピソードなども紹介しています。この本は左利きの人だけ にというよりも、右脳と左脳の脳機能の特性の観点からみると、右利きの人にとっても参 考になると思います。特に、「言葉の理解が弱い」、「言葉が遅い」、「話を聞かずに動 いてしまう」など、発達の上で心配なことを脳機能の特徴からわかりやすく紹介していま す。 



写真の『こらいずくんのあみぐるみ』、イラストレーターのナカジマヨシカさんに依頼し てデザインから作っていただき、今春でこらいずを卒業した子どもたちにひとつずつプレ ゼントしました。手編みなので、表情などがそれぞれ少しずつ違って同じものはありませ ん。嬉しそうに抱きかかえて持っていく子もいれば、お母さんの方が喜んでくれたりと。 今後もこらいずを卒業する時の記念にと思っていますが、もし、それまで待てないという 方がいましたら実費でお譲りできるかもしれませんのでご相談ください。

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『こらいずの目標』が、またひとつかないました

こらいずをげるのには、わたしの中でいくつもの思いやねがいがありました。それをかたりだすと終わりがありません。その思いの一つが、「そら」です。

そらは年上としうえ息子むすこのことが大好きで、「たんたらもっち」(放課後児童ほうかごじどうクラブ)では、いつも「そーしゅん、そーしゅん」と言って一緒いっしょに遊んでいたようです。そらは、人なつっこくて明るくやさしい男の子。でも、そらにはひとつこまったことがありました。読み書きがとても困難こんなんだったのです。心配したお母さんは療育りょういくセンターを受診じゅしんし、私が作業療法さぎょうりょうほう担当たんとうしました。身辺処理能力しんぺんしょりのうりょく対人たいじんスキルはまった問題もんだいがなく、将棋で私を負かすほどの思考力もあります。少々しょうしょうおっちょこちょいな所があるものの、ごく「ふつうの男の子」。そらは小学生になるにつれ、ひらがなや漢字がわからないことに気付きづいたようです。「おれバカなんだ」「みんなと一緒いっしょ勉強べんきょうしたいけど…」ボソッとつぶやきました。

「自分の息子むすこのことを大好きでいてくれる、そらのことを何とかしたい」そう思ったものの、当時公務員とうじこうむいんだった私は特定とくていの子だけ…ということにはならず。これが起業きぎょうを思い立つひとつになったのです。
「そらをなんとかしたい」

そらは、こらいず開設後とかいせつごすぐに来てくれるようになりました。でも当時小学とうじしょうがく6年生。まだ、自分の将来しょうらいを考えるということには当然とうぜんならず、「将棋したい」「疲れたから今日はゴロゴロする」と、こらいずは遊びにくると思っていたようです。

中学生になって、「部活ぶかつを休んでまで来なくていいよ」とつたえると、こらいずに来るのはせいぜい月に1回。それでも、自分の進みたい道を考えてもらうために、幾度いくどとなく「どんな高校こうこうに行きたい?」といました。かれは「みんなと同じ高校こうこうがいい」「(高等支援学校こうとうしえんがっこうは)あたまわるい人がいくんでしょ」「でもムリなのかなぁ」 …れているのがわかりました。

そらは、中学3年生の6月、部活ぶかつ引退いんたいしてからわりました。自分はどんな高校こうこうに行けるのか、どこがいいのか、本気ほんきで話すようになりました。おそらくご両親りょうしん進路指導しんろしどうの先生のアドバイスがあったのでしょう。そうして10月、そらが「愛別あいべつ高等支援学校こうとうしえんがっこう)に行く!」と宣言せんげんして、「こらいず予備校よびこう」(笑)が始まりました。高等支援学校こうとうしえんがっこう過去問かこもんをダウンロードし、関連問題かんれんもんだい用意よういして、12月からは週3回位来所しゅう3かいくらいらいしょしてはテスト問題もんだいみました。大好きな将棋は封印ふういん。彼は自信じしん不安ふあんかえしながら本当に頑張っていました。午後6時を過ぎて帰る日もありました。

入試当日にゅうしとうじつはテスト時間じかんみじかくて思ったとおりにならず、「もうダメだぁ」と言っていたそうですが、みごと合格ごうかく! 「やったー!」とねていたそうです。かれすすむ道がつかめるまでこらいずが応援おうえんできたこと、こらいずを開設かいせつした目標もくひょうがひとつかなったかなと。

「そらをなんとかできたかな?」


3月で利用を終了する皆様へ

こらいずの子どもたちは毎70人を超えていて、利用人数を制限せざるを得ない状況です。このため旭川のお子さんには小学校入学時で、鷹栖のお子さんには中学校入学時で終了とさせていただいております。この原則を超えて利用を継続するお子さんもいますが、個々の事情によりますのでご了解ください。こらいずを卒業したといっても、それで関係を途絶えることはしません。困ったときはいつでもinfo@co-raiz.com にご相談してください。また、もう1年も開催できていない保護者学習会を再開する際には、ホームページでお知らせしますので、ご希望の方はお問い合わせください。遠方の方のためのオンライン聴講も検討したいと思います(技術的に自信がありませんのでお約束はできませんが…)


「事業所自己評価」および「保護者アンケート結果」のご報告

児童デイサービスを運営する事業者は、1年に1回「事業所自己評価」を実施することとされています。これに伴いこらいずでは1月~2月にかけて保護者様にアンケートをご依頼いたしました。 ご回答いただきました皆様にはお礼申し上げます。 保護者様からの評価・ご意見をもとに事業所としての自己評価をまとめております。 まとめた「事業所自己評価」および「保護者アンケート結果」につきましては3月31日にこらいずホームページに掲示しますので、お時間のある時にご覧ください。

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風呂場のとりとめのない感慨

年が明けて、今夜も吹雪模様はやむ気配のない中、浴槽に浸かった時のこと。 よく見えない目を凝らして湯面を見つめると水面の揺らぎとは異なる線を見つけた。 両手を湯に沈めてゆっくり引き上げてみると、一本の長い髪の毛が腕にかかってき た。

成人式のために帰省している次女の髪と気づくのに時間はかからなかった。 「そういえば長女の髪より細くて柔らかいんだったな」とか思いながら、その動作を 繰り返すと再び何本か腕に絡みついてきた。
「浴槽に髪を落とすのマナー違反なんだよ」と教えてきたはずだったが。 でも、不思議とその髪の感触は不快ではなく、むしろ心地よく嬉しさを感じさせた。 「家を出た娘が今日ここに居る」そう感じたからだろう。

我が家では子どもたちに「高校を卒業したら家を出て好きなところに行きなさい」と 言ってきた。なので、18歳までに「お前はどこに行っても大丈夫」な人になれるよう育ててきた。そして娘たちは家を出てそれぞれ新しい生活をスタートさせた。 大事に育ててきた我が子が親元を離れるのは、親として心配であり不安でもあり。 でも、子どもはいつか巣立つものだし、そうなっていくように育てることが親の役目であり責任なんだろう。それが、15才なのか、18才なのか、もっと先なのか… わかっているのは、親はいつか子離れしなければいけないということ。 「ヒト」という生き物は、親元から離れるのに20年もの年月をかける究極の就巣性生物とも言えそう(注:生物学的に正しい解釈ではありません。ヒトは「二次的就巣性」と言われます)。ということは、「ヒトの親」も20年かけて子どもと一緒に成長していくのかもなと感じる。 子どもは一人ひとり万別。ほかの人と比べて優れているとか劣っているとか、そうい う見立てで子どもに向き合うのは決していいことではない。そうではなくて、子どもによっていろんな育ちがあるのは当然のこととして、他と比べるのではなく、その子なりにしっかりと、たくましく育つよう導いていける親になっていけたらいいんだろうな。 こらいずは、そんな子育てのお手伝いを少しでもできるところでありたいなと思う。

今回は、エッセー風に綴ってみました。この年にしてロマンチストに目覚めたかも。 さて、今夜も浴槽すくってみようかな?
大変遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。



通所支援事業所の見直し方針 昨年末、厚労省は通所支援事業所の見直しを検討しているという報道がありました。

要旨は、「ただ預かっているだけ」とか「塾や習い事的な内容」といった事業所を指定から除外するというものです(詳しくは新聞記事をご覧ください)。利益優先で子どもの発達支援にそぐわない事業所は当然淘汰されるべきものと思いますが、記事にあるようにその線引きの問題はありそうです。 制度の改定は2024年とされていますので、今年中には詳細が決定されることになるかと思います。この素案内容によれば、こらいずの場合、作業療法士が常勤していますので「特定プログラム特化型」に指定されそうです。詳細がわかりましたらお知らせ いたします。



事業所評価のご協力をお願いします
児童発達支援事業所は、年に1回事業について自己評価をして公表することになっています。これに伴い、利用保護者様からも評価やご意見をいただいいております。つきましては、評価アンケート用紙をお配りしますので、ご記入の上事業所内の回収ボックスにご投函ください。詳細は後日お知らせいたします。

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「小さい赤ちゃん」を育てるということ

「こらいずたかす」は、「たかぎ発達支援室」という法人が運営する発達支援 事業所という位置づけですが、この「たかぎ発達支援室」では、「専門支援事 業」という業務も実施しています。「専門支援事業」とは、市町村からの委託 を受けて各地の発達支援センターや保健センターに出向き、発達支援や相談業 務などをするものです。現在、鷹栖町を含め8市町から委託をいただき、各地を 回らせていただいています。

この「専門支援事業」で、最近、続けて二組の三つ子ちゃんを診る機会があ りました。一組目は1歳後半のお子さんで、1年前初めて会ったときは、やっと 寝返り・ずり這いができてきた8か月の赤ちゃんだったのですが、元気にチョコ チョコ走り回るようになっていました。もう一組の三つ子ちゃんは別の町の2歳 代の元気な子どもたち。どちらもすくすくと元気に育っていますが、多胎児と いうのはどうしても発達のリスクは避けられません。お母さんの一つのおなか をみんなで分け合うのですから、どうしても一人ひとりは大きくなれません。 なので、ほとんどの子は「小さい赤ちゃん」(低体重出生児)として生まれて くるのです。 早産未熟児のお子さんも含めて、「小さい赤ちゃん」は、無事生まれた後も 長期にわたって成長と発達に不安を抱えながら育っていくことが多いのです。 「小さい赤ちゃん」の多くは出生後すぐにNICU(新生児集中治療室)に入りま す。NICUは生命維持と予後のために欠かせない非常に重要な医療施設であるこ とは間違いないのですが、このNICU環境では24時間の光刺激、単調な機械音、 点滴針の痛み… これらの刺激を受け続けながら、数十日、数か月過ごさなけ ればなりません。この環境が後の子どもの発達に影響を与えるということも指 摘されています。 無事にNICUを出られても次に心配なのは発育のゆっくりさと運動発達の遅 れ。体が小さく初歩も遅くなりがちです。発達健診のたびに要観察になりがち (それを伝えなければならない保健師さんも辛いようです)。

歩けるようになったと思ったら今度は言葉がなかなか出てこないことが心配になり、日常会話ができるようになって一安心と思って幼稚園・保育園に入園した ら、落ち着きがない、集中できないと指摘され、就学期になると読み書きの困難 さが明らかになって…(少し極端な例です 心配しすぎないでくださいね)。満 期産で生まれた赤ちゃんでさえ多かれ少なかれ似たようなリスクはあるので、 「小さい赤ちゃん」を育てる親御さんの心配は計り知れないものと思います。 こらいずにも「小さい赤ちゃん」だったお子さんがいます。それぞれに発達の 課題や心配はありますが、どの子もその子らしく、そしてみんな大きく育っていま す。

こらいずでは子どもの育ちを支えられる支援をしていきたいと思っています。
保護者さまも子どもの育ちに不安を感じたら、気軽に相談してください。夜でも 休日でも welcomeです。

こらいずに展示している何点かの絵画、作者は私の 義理の父・母なのです。普段は札幌で子どもから大人までを対象に絵画教室を 経営していますが、実は独立展という会派の会員とのことで、全道展の審査な んかもしているそうです。自宅のアトリエでは、毎年、背丈を超える100号も の絵を描いています。芸術センスのない私でもキャンバスの大きさには圧倒さ れます。昨日、約2年ぶりに義父母宅に訪問し、二人の 元気そうな様子に安堵しつつ、ちゃっかり新しい 絵をい譲ってもらいました。こらいずの絵も週末に でもいくつか入れ替えようかなと思います。

関心のある方は、下記のHPを検索してください。

<検索キーワード> 「木村富秋絵画教室」 「独立展」

今回の便りは、羽幌町の専門支援のために前泊している「とままえ温泉ふわっ と」にて作家気取りで作っています。もちろんパソコンの隣にはグラスが居座り 笑。オロロンラインには個性的な温泉が多くあります。苫前と羽幌の温泉は しょっぱく、天塩温泉はアンモニア臭がする玄人向きです。行ったことはありま せんが豊富温泉は世界でも珍しい石油分が含まれる温泉で、アトピーなどの皮膚 病に効果があるそうです。温泉といえば硫黄の匂いを思いがちですが、いろんな 種類があるんですね。非常事態宣言が明け、「新しい旅のスタイル」が再開され たので、家族でお安くふらっと温泉旅行はいかがですか?

この投稿(こらいず便りweb)は、利用者向け「こらいず便り」をもとに、
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